人間は過剰なストレスがたまると体や心に様々な症状をもたらします。倦怠感やめまい、胃腸不良などが続き、病院を受診しても「異常なし」と言われる場合にはストレスが原因の場合もあります。また、わけもなくイライラしたり、落ち込んだりといったことが週に何度も起こる場合にもストレスが関係していることが多いのです。ストレスの恐ろしいところは自分でも気が付かないうちにたまっていることでしょう。
そのようなこともあり、厚生労働省では従業員50人以上の会社で「ストレスチェック制度」が導入することを決めました。「ストレスチェック制度」とは、働く人のストレス状況を定期的に検査、対処していくことです。これにより、職場におけるストレスの要因を評価し、職場内の環境の改善につなげることができます。つまり、メンタルヘルス不調を未然に防ぐことができるのです。
働いている人にとって、一日のほとんどを過ごすことになる職場の環境はとても大切になります。ストレスチェック制度の調査票は「仕事のストレス要因」「心身のストレス反応」「周囲のサポート」の3領域をすべて含んでいます。このチェック制度により「高ストレス者」と判断された場合には、本人の了承を得たうえで医師の診断を受けることも可能です。メンタルヘルスによる不調は、改善に至るまで長期にわたることもあります。
自分でも気が付かないうちにストレスにさらされていることもあるので、こうしたチェック制度の導入に期待がもたれています。