がん検診の中には、特定の部分だけではなく全身をがん検診できる診察方法があります。この診察方法のことをPET検診と言います。PET検診は、最も最新のがんの検診のことをいいます。ブドウ糖に、放射性同位元素という物質で印をつけてそれを患者の体内に注入し、その後に印をつけた物質から放射線を検地できる装置で検査をするという方法を採用しています。
この方法を利用すると、体内に存在しているブドウ糖を全てチェックすることができるため、非常に役に立つのです。では、なぜブドウ糖にこのような物質で印をつけるのでしょうか。それは、ブドウ糖ががん細胞のエネルギーとなる栄養分だからです。がん細胞は、その細胞を活性化させるために必ずブドウ糖を利用します。
そのため、PET検査によってあらかじめ注入するブドウ糖に細工をしておけば、それががん細胞に到達するだけで身体のどの部分にがん細胞が存在するのかがわかるようになります。この検査の魅力は、身体への負担を極力減らすことが出来る点にあります。従来までのがん検診では、バリウムを飲んだりMRIやCTにかけられたりと、患者本人が専用の機器を利用して検査をしなくてはいけませんでしたが、PET検査ではブドウ糖が勝手に悪性腫瘍を見つけてくれるため、患者はほとんど何もしなくても良いのです。身体に対する負担とストレスを最小限に抑えた方法であるため、この検査方法はがん発見に大いに役に立っています。